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2025年2月28日(金)発売予定のSHANLING最新ポータブルオーディオ**「M8T」は、37年の歴史を持つSHANLING初の「真空管搭載ポータブルオーディオ」**として開発が進められました。

今回はSHANLINGが、ユーザーの皆様にさらに「M8T」にを知って頂くための製品ヒストリーを公開しましたので、MUSINBLOGにて紹介させて頂きます。

※本文の内容は「Shanling JP」のXアカウントのポスト内容と重複する部分がございます。


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SHANLINGオーディオプレーヤーを更なる高みへ

ポータブルオーディオに真空管を搭載するための研究開発は、SHANLINGを新たな高みへと引き上げてくれました。

すでに「M8T」のサウンドを体験して頂いたユーザーには、上質な音質だけではなく真空管サウンドのユニークな一面を持っていることを実感して頂けたのではないでしょうか。

M8Tには一体どのような技術が隠されているのでしょうか?

今回は、**「M8Tの開発秘話と製品の特長」**についてお話しします。

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真空管の動作特性と課題

真空管アンプは長い歴史を持つ技術ですが、これをポータブルプレーヤーに応用するにはいくつかの課題がありました。

まずはじめに、個々の真空管には動作特性にばらつきがあり、各チャンネルの音質を一致させるためには慎重なマッチアップが必要でした。

過去には真空管のマッチアップが不十分な製品も存在し、サウンドの違和感やノイズの発生など、ポータブルプレーヤーとしては受け入れがたい問題がありました。

この過去からの問題を解決するため、SHANLINGエンジニアは**「真空管専用のマッチング測定装置」を開発**しました。

この装置を使用して、各真空管の出力電圧と陽極電圧を測定・記録し、数値が非常に近い2本のみを1台のM8Tに搭載することを可能にしました。

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制振技術の課題

ポータブルオーディオに真空管を搭載する上で、何より重要なのは**「制振性」**です。

据置型機器ではあまり問題になりませんが、ポータブル製品の場合、優れた制振設計がないと**「マイクロフォニック効果」が発生**してしまいます。

この問題を解消するため、SHANLINGエンジニアは初期段階で専用試験装置を製作し、真空管を装着して信号増幅を行いました。

この状態で真空管に振動を与え、マイクロフォニック効果が比較的小さく、かつ一定時間内にノイズが消失する真空管のみを選別して、M8Tに使用しました。

さらにSHANLINGエンジニアは、マイクロフォニック効果をより効果的に抑制するため、改良を重ねた専用の**「制振ラバーマウント」を設計**し、M8Tの製品版に実装しました。

このSHANLINGエンジニアの努力の結果、M8Tは様々な使用環境でも安定した動作でお楽しみ頂ける製品として完成しました。

※マイクロフォニック効果…音楽信号や振動が真空管内部に影響を及ぼし、不必要なノイズや歪みが発生すること。

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各種モードとデジタルフィルター

AK4499EX DACチップモジュールのデジタルフィルターをグループ分けしてみました。

M8Tは他のSHANLING社製のオーディオプレーヤーと比べてモード切替が多いため、各デジタルフィルターにはそれぞれのモードに合わせた方向性を持たせています。 フラッグシップモデルとして、高品質なサウンドはもちろん、音の個性を際立たせることに重点を置いてチューニングを行いました。

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